神々の山嶺 下 (集英社文庫)
神々の山嶺 上 (集英社文庫)

また夢枕獏。実は先日も少しは言及してたんですけども。
コレはハッキリ言って。
今まで読んだ中でも群を抜いて「読まずには居られなかった」
お話しです。買って本をめくったが最期、風邪だろうが何だろうが
中断することが出来なかった。布団被ってゼエゼエ言いながら
読んだ読んだ。病院の待合室でも意識朦朧としてるのに読んだ。


ぐいぐい話の中心に引っ張り込まれていって、その最期まで
見届けないと気が済まない。
「俺の生き方はこれしかない」をまざまざと見せつけられます。


しかし、シナンにしろ、この、神々の山嶺にしろ、このくらいの歳の
作家ではないと書けないなぁ。滋味というか、そんな物が感じられる。


自分が、奇をてらったものではないおはなしが好きなのだな、とも思った。